こんにちは、スタジオフォトアライ・ジュエ店長の荒井ゆうすけです。
僕には人生で信じていることがあります。
それは...
"人にベクトル(進む力と進む方向)を作れれば、なんにでもなれて、どこへでもいけるようにできる"
です。
この「ベクトル」にはいろんな意味が込められていて...
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動き出すためのモチベーション
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モチベーションを生み出す心理
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知識と知識を活かす知恵
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家族での豊かな生活
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経験や想い出
...など、たくさんのものがあります。
ベクトル=人生を動かす源、ということです。
さらに、人生を動かす源をつくるための方法や手段もたくさんあり、
欲が深い僕は、できうるかぎり学び、知り、表現し、みなさんと一緒に世界を充実させたいのです。
そして、人がそれぞれ、ベクトルを持って進み、
互いのベクトルを理解し、発展しあえれば、
別々の物語もどこかの交差点で交わることができる。
そうすると、人それぞれの背景や歴史から学ぶことができ、
人が人のことを考えられる、寛容で排除のない世界を目指せると思っています。
こういうことを言うと「(揶揄する意味合いで)宗教っぽい」と、怖がられたりすることは理解しています。
でも、良くも悪くも、信じたことに確信を持って進んだ人たちが、時代に大きな意味を残してきた事実もあります。
僕は自分の使命として
「人に人生を動かせるベクトルをつくる」ことを自分の底に"持ちました"。
初めから持っている、ではなく"持った"んです。
なぜ、このような考えや信念を持ったのか?
それも含めてお伝えしたいことがあります。
人生はどんな出来事で転換点を迎えると思いますか?
その答えの1つがわかる、嘘も美辞麗句もない
僕の人生観を変えた、本当のストーリーをお話していきます。
それはいつもと変わらない、
ある6月の平日の
いつも通りに終わっていくはずだった
ママと1歳の小さい女の子、1組の撮影でのストーリー。
当時、僕は松阪市の隣の市の津市で
「jouet」(ジュエ)という写真スタジオを営んでいました。
ある晴れた穏やかな平日でした。
1歳の女の子とママがお誕生日撮影でご来店されました。
温かな優しさが感じられる、ちょっと控えめな感じのママと女の子さん。
そのママが撮影の前に、申し訳なさそうにこう言いました。
... ...
「写真は1枚だけで、いいんです...すみません...」
この言葉を聞いた瞬間です。
僕の中で、何かがチリッと火花を散らして
ゆるやかにその感覚が胸から体に広がっていくのを感じました。
その感覚の正体はなんだかわかりませんでした。
「1枚だけだろうが、何百枚だろうが、関係なく毎回全力を尽くす」のが僕のポリシー。
たとえ「写真1枚だけ」と最初に伝えられた依頼であっても、手を抜いたり、軽んじたりするはずがありません。
#たぶん根はいいヤツなんだと思います
#表面的には軽い人を装っているよ
だから、写真1枚しか頼まなくて申し訳ない、というママの気持ちの「申し訳ない」の部分をがっつり変えてあげたい。
自分の感覚をゆっくり考える時間はなかったので、そう無理くり解釈しました。
撮影がはじまりました。
ママは控えめながらも、1歳の娘ちゃんの仕草やポーズや撮影に、
小さいけど、嬉しいというリアクションを見せてくれていました。
そして、僕は1枚でいいと言われているのに、上のようなこともあって、バシバシ撮る。
そんな撮影なもんだから、
当然、写真選びもそれなりに難航します。
#120枚近く撮ったような気がします
#選ぶときに気後れさせてしまうことは反省してます
#だって全力出したいんですもん
#これは反省していないな
それでも、ママは温かい感謝の意を示してくれながら
慣れないけれども、新鮮な体験をするかのような
喜びの雰囲気で、写真を選んでくれました。
この新鮮さが感じられるママのリアクションは
こういうことだったんです。
ママは初めて娘ちゃんの写真を
プロのスタジオで撮影されたらしいのです。
そう聞いたときは、「そうだったんですねー、ありがとうございます!」と、
初めての体験を僕たちに任せてくれた感謝をしっかりお伝えしました。
でも、やっぱり、胸のざわざわはおさまらず、くすぶり続けている。
ママの「1枚ですみません...」と「初めての撮影」の2つが、
どうにも自分に「絶対にこの感覚を忘れるな!」というメッセージを伝えているみたいで、離れないんです。
だから、その日は営業時間いっぱいまで、ずっと考えていました。
そして、この気持ちのざわざわの正体が、突然わかりました。
今日のことを忘れないようにだけして、とりあえずお店を閉めて、もう帰ろうと車のドアを閉めたときです。
「もし、今日のママと1歳の娘ちゃんに、こういう物語があったとしたら、どうだろう?」と思えたんです。
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もうすぐ娘の1歳の誕生日。
初めての誕生日だから、特別なお祝いをしてあげたい。
かわいいドレスの写真をちゃんとしたスタジオで撮れれば、特別感と娘への大切さは伝わるかな。
でも、そこまで費用は現実的にかけられないし、自分のまわりからは理解もされにくい。
自分なんかがスタジオみたいな、特別な空間を利用するのも、なんか場違いな気がする。
だけれども、娘への、すごく大切で愛しているというメッセージをカタチにして伝えて残してあげたい。
この写真スタジオは写真1枚からでも買えるって言ってるけど、
1枚でたくさん時間を割いてもらうのも、なんだか申し訳ないな...
でも、大事にしたいものは、大事にしたい。
いろいろ不安だけど、電話してみよう。
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夜の帰り道の運転中に、こういうストーリーが自然と湧きあがってきたのです。
あくまでこれは、僕の想像上のストーリーです。
実際に目に浮かんできたのは、もっと鮮明で生々しい会話もある光景でした。
ニュアンスを伝えたかったので、ちょっとオブラートに包んだ表現にしました。
想像上のストーリー背景ですが、全部ではないにしろ、部分的に当てはまるものもあるのではないでしょうか?
そして、僕はというと...
フッと意識を現実に戻すと、
泣きながら運転していたのです。
憐れみや悲しみではなく、
温かみと希望を感じられるような感じの涙。
「僕のやりたいこと、やるべきことがわかった。」
そうはっきり感じたのです。
この瞬間に
【人生で大切にしたいもののために、不安でも立ち向かおうとする人を支える】
ということが、僕の人生での役割なんだと確信しました。
謙虚で善良だけども、声をあげるのにためらいを感じ、希望を消してしまう人を支える。
上のストーリーのような人やご家族のために、自分の活動を行うという軸ができました。
この気がついた軸について、考えをめぐらせた結果、僕の信じるものができたのです。
それが、一番最初にお伝えした...
"人にベクトル(進む力と進む方向)を作れれば、なんにでもなれて、どこへでもいけるようにできる"
という信念です。
僕の使命は信念を元にした「人に人生を動かすための原動力を作る」こと。
その手段の1つが、僕たちの写真スタジオにあると考えています。
序章のストーリーのママと1歳の女の子さんにお写真をお渡ししました。
出来上がった写真を見てもらったときの、
ママの心の底から湧き上がってくるかのような喜びの笑顔が忘れられません。
とても感謝してもらいました。
でも、もっと感謝したいのは僕の方なんです。
この撮影で、人生の指針に気がつかさせてもらって、
自分の原動力を見つけることができたのですから。
自分のベクトルを見つけられたおかげで、
見える景色や物事に取り組む姿勢が変わりました。
自分の人生を物語として見ることができ、
自分は作者でさらに主人公として生きてみれば、
いつでも充実を感じられるようになりました。
物語の主人公視点で人生を捉えると、
人生で起こる、苦難も喜びも、
全てはハッピーエンドに向かうためにある、必要なものなんだと
そう思えるようになりました。
だから僕は、恩送りとして、
僕に大事なことを気がつかせてくれた、
大切なもののために、声をあげようと...行動しようとする人や
そのご家族の物語を動かせるための演出を
写真撮影で提供したいと思います。
僕たちの撮影したお子様やご家族の写真が、
家族それぞれの、そのときの物語を描写する。
そして、写真を見たときに自然と
「人生は物語で、作者と主人公は自分自身」と思ってもらえるような
そんな、ベクトル・ストーリーを思い返してもらえるように励んでいきます。
ぜひ、あなたのストーリーの1つの章を彩るために、僕たちの撮影を加えてください。
主人公になれる演出と脚本とセットと衣装で、アットホームな舞台を作って、お待ちしております。
ありがとうございました。